世界に挑む人 #4大村奈央プロサーファー

世界中の波と向き合う、
それが私にとって
世界と戦うということ。

大村奈央大村奈央

世界中の波と向き合う、
それが私にとって
世界と戦うということ。

12年連続日本代表入りを果たしている、トップ女子プロサーファー。
一年の2/3を海外で過ごす大村選手はさらなる高みを目指し、世界の波へと挑戦し続ける。

01.初めて波に乗った感覚は、
今でも鮮明に覚えている。

初めてサーフィンに出会ったのは家族旅行で行ったハワイ。短期間のスクールに入って、そこで初めて波の上に立ちました。本当にそのときの感覚は今でも思い出せます。周りに見えた景色や風とか雰囲気まで、はっきりと覚えているぐらい。すごく楽しかった。でも、日本に帰ってきてからは1年ぐらいサーフィンができなかったんです。両親はサーフィンをやらないので「どうやって始めたらいいか分からないね」と話していました。ただ、ラッキーなことに海とサーフィンのできる環境は身近にあったので、サーフショップに入ってみたり、あとは地元の人にいろんなことを聞いたりして本格的に始めましたね。

02.いつかあんな風に
波に乗りたいと思った。

始めてからしばらく、サーフィンに競技があるっていうのを知らなかったんですよ。試合に出たきっかけは、地元の人に「サーフィンの試合、出てみればいいじゃん」って声を掛けてもらったんです。当初、プロになろうという意識はあまりなかったんですが、試合出てみたら結構すぐに日本代表になって、さらにその先に待っている世界のいろんな選手を見た時に、いつかプロになってあんな風に波に乗る選手になっていきたいなと思いましたね。ただ、その頃の自分を思い返すと「なんにも知らないね」って思います。世界で試合をしているのに、ほかの選手をあまり知らなかったんです。「すごい選手と試合してたよ」って言いたいです。

03.追究しても、
追究しきれない
面白さがある。

試合の前は2日前ぐらいに会場に入るのですが、場所や日によって本当に波の状況が違って、試合前の1時間には集中して海の状況を考えるようにしています。すぐ海に入って波のコンディションを確かめたくなるのですが、体に疲れが溜まってしまわないように、波に乗りたい気持ちを我慢して、海を見つめるんです。サーフィンは追究しても追究しきれないんですよ。環境によって波も1本1本違う。同じことをしたいと思っても簡単にはできない。逆に波が手助けしてくれて、偶然できたりすることもある。本当に切りがない、飽きないなって思います。相手にしているのは自然ですから、その時自分のできる最大限のことをするしかないんです。
でも実際、試合の最中に波を待っている瞬間は、「いい波、奈央のところに来て!」と神頼みはしていますけれど(笑)

04.「好き」が「勝つ」につながる。

自分の場合は勝ちにとらわれ過ぎると、うまくいかない。基本的に自分はすごくサーフィンが好きで、海のことが好きで、サーフィンのことをより深く知りたいんだとか、もっともっと楽しいところを見つけたいんだという気持ちが常にあります。それは、結果的に「うまくなる」にもつながっているし、さらには「勝つ」にもつながるので、最初に持っているその「好き」とか「楽しむ」気持ちを大事にしていますね。
勝つことばかり考えると、周りの選手の動きも必要以上に気になってしまうので、「他の選手と戦う」というよりも「波VS自分」。その中でうまく流れを掴めたときに高い点数が出るんですよ。

05.常に考えながら、
波と向き合う。

日本全体で見ればサーフィンはまだマイナーなスポーツ。オーストラリアやアメリカ、ブラジルなど、サーフィンの強豪国は本当に小さいときから波に触れる機会があるんです。学校の授業でサーフィンがあるし、指導者も数多くいて育成の環境も整っていて普及が進んでいるなと思うところは多いですよ。他にも、私個人でいうと、世界で戦う選手のなかで私は体が小さいんですけれど、波に乗る姿は海外の大きい選手と比べて劣らないと言われます。波の使い方を工夫すれば海外の選手のようなパワーサーフィンもできる。水しぶきが出やすいポイントで技を決めたり。波のどこを走ればスピードが速いか、波の勢いを殺さずに乗れるのか、そういうことを考えて世界と戦うためのサーフィンを作っていますね。常に考えながら、いろんなことを試しています。

06.見た人の心を動かせるような
サーフィンをめざして。

目の前にある目標は、毎年の世界選手権で日本の代表選手として成績を残すこと。今、サーフィンをしない方にも注目して頂いていますし、サーフィンをやるやらない関係なく、サーフィンっていう「スポーツ」ってかっこいいなって思ってもらいたい。大きな世界の舞台で戦う私をみて、小さな子が憧れを持ってくれたりとか、勇気を与えられるような選手になれていたらもっとうれしいです。

大村奈央

Profile

大村奈央 Omura Nao

JPSAジャパンプロサーフィンツアー2010 ルーキーオブザイヤー、GRチャンピオン
2013~2014International Surfing Association 5位(日本人最高位)
2015年Women’s Qualifying Series 34位
JPSAジャパンプロサーフィンツアー2016 ショートボード第1戦・第2戦 優勝
(※2017年10月18日時点)

大村選手コメント

常に時差のある地域で試合をしているので、
簡単に現地時刻に合わせられるのはいいですよね。
これをつけて世界中の波に乗りたいと思います。

着用モデル|Astron 8X Series SBXB055