世界に挑む人 #2山縣亮太陸上競技選手

日本人初の9秒台。
近そうで遠くて、
遠そうで近い世界。

山縣亮太山縣亮太

日本人初の9秒台。
近そうで遠くて、
遠そうで近い世界。

リオデジャネイロ五輪男子4×100mリレーの第一走者として銀メダルを獲得、アジア新記録を樹立。
100m個人では10秒03で日本歴代4位の記録を持つ(2017年7月31日現在)。
日本を代表するトップスプリンターは、夢の9秒台を目指し世界に挑む。

01.そこに
喜んでくれる人がいるから。
僕は走り続ける。

最初、陸上に興味を持ったのが小学3年生のころ。兄が市の陸上競技大会で7位に入賞して貰ってきた大きい賞状がとにかくうらやましかった。僕は小4になってその大会に出たら優勝できて、賞状と金メダルも貰ったんです。それを僕以上に、祖父と祖母が喜んでくれた。それで「陸上ってすごくいいな」と思いました。でも、中学時代は負ける経験もして楽しめなかったこともあったんですが、高校1年生の時に出場した国体で優勝したとき、その嬉しさをまた思い出して今でもずっと大事にしています。“なぜ走るのか”を考えた時期もありますが、やっぱり「喜んでくれる人のために走る」というのが僕の競技人生の軸です。

02.全ての試合には学びがある。
常に修正しながら
走りを作っていく。

レースには「スタート」「中盤」「終盤」と3つの局面にそれぞれ意識するポイントがあるんです。仮に「スタート」でミスをして動揺して、さらにミスを連発するよりは、それを10秒間の中で受け入れて、残りの走りを完璧にこなしていく。試合中はそれを大事にしています。レースごとに「何が良かったか、何が悪かったか」は、タイムや感覚も含めて覚えていますし、常に修正しながら練習にも臨みます。何が問題かを考えて、その解決策は何かを考える。その地道な取り組みは嫌いじゃないですね。

03.“時”と“時間”に
縁のある人生。

思い返せば、“時”とか“時間”っていうものにはとても縁がある人生ですよね。陸上を始めたこともだし、今の会社で社員として競技をしていることもだし、自分の誕生日が6月10日(時の記念日)なのもそうだと思う。今だって、日本人で最初の9秒台っていうのはまだ諦めていないし、0.01秒を縮める為に何ができるか常に考えてしまいますから。

04.世界は近そうで遠い。
でも、遠そうで近い。

世界は近そうで遠くて、また遠そうで近いっていう微妙な距離を感じています。世界大会の100メートル個人で決勝の8人に残る。それが、僕の中で世界に行くっていうイメージ。おしいところまでは来ているんですが、結果的にまだ越えられてない。10秒ゼロいくつで走っても準決勝までで終わってしまう。10秒01で決勝に残った選手は、もうすぐそこに見えているのに、その40センチの差がなかなか埋まるようで埋まらないんですよ。

05.9秒台の世界。
そこにあるのは
秒速0.1メートルの壁。

僕にとっての課題は“トップスピードを上げていく”こと。9秒台で走る選手はレース中盤に秒速11.5~11.6メートルで走りますが、僕の場合は11.4ぐらいしか出せていない。この秒速0.1メートルの差が非常に大きいんです。それを最低でも11.5に乗せないと9秒台の世界にはまだ入っていけないと思っています。3年後の東京では決勝進出だけじゃなくて表彰台も狙えるぐらい力を付けていきたいですね。

山縣 亮太

Profile

山縣 亮太 Ryota Yamagata

1992年6月10日、広島県出身。
100m 10秒03(日本歴代4位 / 2016年全日本実業団選手権)
200m 20秒41(2013年関東インカレ)
4×100mリレー 第一走者 37秒60
(アジア新記録 / リオデジャネイロ五輪 銀メダル)
(2017年7月31日時点)
セイコー所属。

山縣選手コメント

最初に手にした時にすごく軽いなって思ったのと、いい色ですよね。
僕らアスリートにとって「金」はメダルを連想する色ですから。

着用モデル|Astron Executive Line SBXB131