かつてセイコーのラインナップにタイプIIと呼ばれるウオッチのシリーズがあった。機能を損なわぬよう装飾性を抑えプロダクトとして洗練されたデザインは非常に潔く、今もって色褪せない強い存在感がある。これを現代的に解釈したのがタイプIII。
モデルの印象を決めているのはガラスとケースがフラットに繋がる、縁のないシンプルな構造。これを維持しながら現代感覚にあうボリュームを考慮し、全体をサイズアップ。さらに腕馴染みを良くするために4本ネジ固定による変形裏ぶた(オリジナルはスクリューバック)にアレンジ。バンドは、仕上げ分けがしやすいよう、別体パーツ構成によるメタルブレスレットとした。作りやすさはそのまま質感の向上につながる。
二段構えのダイヤルリングを用い、針と目盛りを近づけた。12時略字の形が他のものと異なるのは、それを目印に時刻を読むという人の心理に呼応しており、特に腕時計全般で広く用いられる手法である。暗い場所でも針、略字が見えるよう、共に蓄光塗料を施している。 |
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